終末期

今日、成人看護概論の「終末期」の授業が
あった。今日と次回だけ、実際に
終末期の医療に関わっている看護師による
講義だった。


その講義の中で見たビデオがものすごく
印象深い・・・・。


胃にサッカーボール以上の大きさの腫瘍(癌)が
出来た男性が、余命2ヶ月と言われるのだが
1年半を自宅で過ごし、最後も自宅でなくなる
という話で、ビデオはその1年半を
おったもので、まさに、死ぬその瞬間まで
撮影している。


イギリスのBBCが作成した番組なのだが、
医療スタッフが彼の自宅療養の生活を支える
姿も印象的だが、私は、人の死ぬ瞬間というのは、
しかも、癌で死ぬときの様子は、もっと苦しいものだと
思っていたのだが、この番組での患者は
ずいぶんと穏やかだった。


確かに、呼吸も苦しくなるし、痛みは強くなる。
でも、呼吸器をつける事もなく、だんだん呼吸が
よわくなり、眠るように死んでいった。


この患者は医療関係者との信頼関係、妻との信頼関係が
しっかりしていて、自分の死を見つめるだけの
十分な時間と環境があったから、こんなに
死が穏やかなのだろうか?


お腹の大きさからすると、腫瘍は膨らみ
バスケットボール以上という感じで、
肺、心臓、腎臓、肝臓等、あらゆる臓器を押しつぶして
いて、主治医が


「この状態で1年半も生きたことは
奇跡としかいいようがない」


という状態だったが、
彼は、ずいぶん幸福そうに生きていたのが、
とても印象に残った。


最後に奥さんが、


「死んだ瞬間、悲しいというか、泣く事が出来ませんでした。
やっと、主人が楽になれて、よかったと安堵しました。」


というような言葉を言っていて、
ちょっと泣けてきました。


っていうか、私、色んな授業で、


泣いてる??