エリクソンの発達課題

最近、この発達課題を超えるって
大事なんだなァって思います。
子供を見てるとシミジミ思います。


基本的信頼VS基本的不信
これは、生後1年ぐらいの課題です。
これは、繰り返される世話が
繰り返される安心感へと結びつき
基本的信頼となります。


ここで、基本的信頼を獲得できないと、
一生不幸といっても過言ではないほど
重要なところです。
この課題が獲得できないと、
何が不幸かと言うと「希望」が
持てない人間になります。


基本的信頼とは、自己肯定感であり、他人を
信じる力でもあります。
人を信じる力って、希望から
くるんですよね。


次に1歳から3歳あたりの課題で
自律性VS恥、疑惑が来ます。
これは、トイレトレーニングなどで、
自分で判断して決める訓練の中で
身につきます。つまり、
社会の枠組みを取り入れて、
自己をコントロールする力なんですね。


この課題を獲得することで、
「意志力」を持つ事が出来るようになります。


次に4歳から5歳あたりの課題で
自発性VS罪悪感です。
この時期は、自己主張が始まり、
大人の真似を盛んにする時期です。
この自己主張と真似の中で
社会的役割を取り入れていきます。


この課題を獲得することで、
「目的感」が身につきます。


で、いま、うちの長男も真っ只中にいる
学童期(6歳から11歳)の課題は
勤勉性VS劣等感です。


この時期は、組織的教育が始まり、知識や
技能の習得をし、自分を支える基礎を
形成します。
社会の期待にこたえながら、自分はできるのだという
自分への信頼感と自信を持ち、「有能感」が
身につきます。


この課題に失敗すると、「獲得された無力感」
となり、努力をしなくなります。


もちろん、課題に成功すると「有能感」が
身につくんですが、念のためいっておくと
「有能感」と「全能感」は違います。


最近、有能感じゃなくて、「全能感」を
もった人が多い気が個人的にしています。
適度な自信と過剰な自信は違います。
子供に自信をつけさせるのは大事ですけど、
ほどほどにねって思います。



次が12歳から20歳の課題で
自己同一性VS自己同一性拡散です。
自我の目覚めの時期であり、
仲間や社会との関連の中に自分を問い直し
位置づけようとします。
そして、現在、過去、未来といった
自分の内的なつながりの中に自己を見出し
ます。


そうして、自分とは何か、何をして生きていくか
といった事を見つけていきます。
ここで、失敗すると自分が分からないし
どうしたらよいか分からず混乱します。


この課題を上手く超えると「忠誠心」が
身につきます。だから、企業で働ける
ようになるんですね、この年齢を超えると・・・。
最近、この課題が12歳から30歳ぐらいまで
広がってきているみたいですが・・・・。


で、次が21歳から30歳ごろで、
親密性VS孤立性が課題です。
これも、きっと今の日本では40歳ぐらいまでの
課題になりつつあると思います。


この時期は、内的にも外的にも自己同一性が
確立しています。
この時期に異性と出会い、親密な関係を築く事で
親密性が獲得されます。
この課題により人格の基本として
「愛情」が身につきます。


なので、ここで失敗すると孤立、孤独となります。


で、次が成人期で、30歳から60歳ごろです。
ここは、生殖性VS停滞性です。
子供を産み、育てる、社会を支えるという課題です。
また、自分と他人の産生をし、創造をします。
何も生み出せないとき、現状維持となり、停滞します。


ここで、身につく力は「世話」の能力です。
ちなみに、子供を育てていなくても
社会で後継者を育てていたり、何か創造的なものを
生み出したりするなど、そういうのも生殖性です。


で、最後が老年期です。
統合性VS絶望、嫌悪です
これはよくも悪くも人生を受け容れるというところが
課題となります。ここで、受け容れられないと絶望感
を味わいます。


この課題をクリアするには人格の基本的力として
「知恵」が求められます。


このエリクソンの理論は各段階で特徴があり、中心となる
課題があります。その課題は肯定的なものと否定的な
ものとの力関係の中で進みます。
つまり、発達課題というのは、
心理的危機の状況でもあるんですね・・・・。