YESとNO

さて、自分とそれ以外のものを分けるものを
境界線といいます。
たとえば、眼に見える境界線の例では、
皮膚の色、衣装、化粧、アクセサリーなどが
あります。
「彼は黒人」、「彼女は派手好き」など、
まぁ、自分と違う点を他人に見つけて
自分の位置を確立していたりします。



眼に見えない境界線には、まぁ、色々あります。
感情とか考え方とかですが、これは例を挙げるのが
難儀です。でも、この境界線を作るのは
「ノー!」という言葉や感情です。



全てを受け入れていた赤ん坊の状態から
嫌だという意思表示をすることで、境界線が作られます。
だから、「NO!」といえることは
自我の形成には重要です。



さて、「NO!」という言葉に伴う感情で
よく見られるのが「怒り」です。


「怒り」は「はね返す力」です。


人が怒りを覚える時は、
自分の領土に入られている、
何かを脅かされていると
感じるときです。



ですから、自分のテリトリーを
明確にするためにも、明らかな
侵害には「怒る」事が大切です。


でも、いつも怒っていたり、
逆に明らかに怒らなくてはならない
場面で怒らない人というのは、
実は本当はとても脆い自我だったりします。



さて、ここで、面白いお話をご紹介します。
今日の授業で最も「なるほどねぇ」と思ったものです。


『相手の○○を分かり合えていないカップルの
 99%は破綻することが、アメリカの研究機関の
 調査で証明されています。』


この○○に何が入るか?



勘の良い皆様はお分かりかと思いますが、
この○○には、


「怒り」


が入ります。
何故、怒りが分からない駄目なのかと
言うと、



怒りが分からない = 相手の領域に無断で入る



事だからです。


別れた彼女や彼氏との関係を
思い出してみてください。


「あの人はなんで怒ってるんだろう?」


って思うけど、その怒りの原因に
気付けなかった痛い過去は無いですか??


彼女(彼氏)が怒っているのは、
「NO!」というメッセージを
彼女(彼氏)なりに発信しているのに、
あなたが全然気が付かないからなんですよね。


そういった境界線のメッセージに
気がつけなかった事が、関係の破綻にまで
発展したわけです。


もちろん、あなたの「NO」のメッセージも
彼女(彼氏)は気が付かなかっただろうと
思いますけどね。


自我が「YES」と「NO」という
実にシンプルなもので出来ていることからも、
人間関係も案外「YES」「NO」という
シンプルなものが基本だったりします。


コミュニケーションが上手な人って
境界線に気付ける人、つまり「YES」「NO」の
見極めが出来て、さらに、相手が
「YES」「NO」を言いやすい雰囲気作りが
出来る人なんですよね。
そして、自分自身も「YES」「NO」を
きちんと持っていて、
それを相手に伝えられるんですよね。


恋人、夫婦、友達、会社の同僚、上司
どの関係においても「YES」と「NO」を
きちんと伝えられる事が、関係を築く
第一歩っていうか土台なんですね。



だから、その「YES」「NO」が
伝えられない関係というのは、
土台が無いわけで、崩れてしまうのは
当然といえば、当然なわけです。


日本のことわざに、
「親しき仲にも礼儀あり」というのがありますが、
これは、相手が「YES」か「NO」かを
言いやすいように、互いが配慮する事が出来ること
なのだと思います。
それを礼儀って言うのではないかと思います。


これ、患者と看護師が関係を作っていく過程でも
同じです。患者が「ノー」と言えない環境を
看護者が作ったら、その関係は土台のない不安定な
物となります。
ちょっとした出来事ですぐに駄目になる
関係となります。だから、まずは、
患者が「イエス」「ノー」の意思表示を
出来るように看護者が配慮することが
大事になるわけです。



ってこんなこと書いていたら
こんな時間です。
明日は二科目もテストあるのに・・・・ヽ(;´ω`)ノ
ってことで、今から、がんばりまーす♪