交流分析

さて、よく、エゴグラムってテストを
就職試験やら、入学試験やらで
やらされるかと思います。


あの結果を自分自身で見る時は、
NPが高いと「献身的で面倒見が良い」
って感じで性格テスト的なものとして
あのエゴグラムを見ているかと思うんですが・・・・。


実際は、
『相互的に反応し合っている人間の間で行われている交流(関係のしかた)を分析すること』
を主要な目的としているそうです。



で、私は心理学は専門ではないので、
細かいことはわかりませんが、
看護では、この交流分析をどうやって使うのか
って事を書きます。



ものすごーーく簡単に言うと、
親の自我(母:NP、父:CP)
大人の自我(A)
子どもの自我(良い子:AC、困った子FC)
の5つの側面での関係性を見るわけです。



ちなみに看護で最も注目されるのは、
主にNP(母)とFC(困った子)の関係です。


ここで、わかり易くするためにNPとかFCと
使わず、母と困った子という表現を
あえて使ってみたいと思います。


看護の援助が最も効果的になるのが
患者が困った子で看護者が母親の時です。


で、看護の援助が行き詰ったり、
困ったりする時は、、
患者も看護師も困った子になっている時です。


ここで、優秀な看護師は心の中で困った子が
出てきても、態度や言葉を母親的に対応して
やり過ごします。


また、意図的に自分が困った子になる事で
相手の母親的態度を引き出し、
相手の自尊感情を高める事が
出来たりします。


ただし、相手の母親的態度を引き出すには、相手にも
それなりのエネルギーがある事が条件であり、
精神的に消耗していたりすると、うまく母親的態度が
引き出せません。


そういう見極めも優秀な看護師はできちゃうわけですね。


ちなみに相手の母親的態度を引き出すのが上手な人
というのは、一般に自尊感情が高い人に
多いそうです。


で、こんな事が出来る優秀な看護師がそこかしこに
いるわけは無く、実際は皆、気が付けば、患者とともに
困った子になっているわけです。



場面の再構成(プロセスレコード)は、
行き詰った場面を書くと
とてもよい振り返りが出来るって事は
前にも書いたかと思います。



この場面の相手の言葉と自分の考え、自分の言葉が
母なのか、困った子なのか、分析するととても
面白いです。



困った場面では、ほぼどちらも困った子になっているんです。
そして、上手く行った場面では、必ずどちらかが、母になって
対応してるんですね・・・・。