その3
呼吸・循環系の続きです。
○×問題(標準編)復習も兼ねて♪
1:残気量は呼吸器の構造によるもので少ないほど良い。
2:横隔膜は、骨格筋ではないので、組織学的には平滑筋である。
3:呼吸に関しては、座っているのが最も楽である。
4:mouth-to-mouth法は予備吸気量を利用する。
5:ECGのT派は心房の興奮を示す。
6:期外収縮で、心室が2回連続収縮すると、そのために脈も1回増える。
7:心音は駆出期の前後に聞かれる。
8:コロトコフ音は圧迫された血管内を血液が無理やり通るときの音である。
9:臍動脈は酸素に富み、臍静脈は胎児の老廃物を含む。
10:左心不全は肺水腫を招きやすい。
では、以下解説です。
1:× 前半の「残気量は呼吸器の構造によるもの」って言うのは、
正しいのですが、後半の「少ないほどよい」っていうのが
間違いです。
ちょっと酸塩基平衡の話になっちゃうんですが、
残気量がないと言う事は、過度に二酸化炭素が出て行くので、
アルカローシスになってしまいます。なので、少ないほど良い
というわけではありません。
2:× 昨日もやりましたが、横隔膜は随意筋です。
平滑筋は随意的には動かせない筋です。
つまり横隔膜は骨格筋と言うことになります。
3:○ 起座呼吸っていう有名な言葉があるとおり、座っている方が
横隔膜が下がるので、呼吸はしやすいです。
4:○ 予備吸気量っていうのは、頑張って吸った分です。
mouth-to-mouthをやる時は、しっかり息を吸わないと
効果が薄いってことですね。
5:× ECGは心電図の事です。P派は心房の興奮、QRS派は心室の興奮
である。そして心室がエネルギーを充電することでT波が現われます。
6:× 期外収縮なので、中に血液も溜まっていない状態であり、
収縮しているが「空打ち」である。なので、脈としてはない。
7:○ これは文章通りです。駆出されるってことは、心室から血液が出て行く
ということです。つまり、その前に房室弁は閉じるので、第1音が聞かれます。
そして、駆出した後、大動脈弁等が閉じるので、第2音が聞かれます。
8:○ これは、血圧を測るときに聞いてる音が「コロトコフ音」
ということが分かっていれば解ける問題です。
9:× これは、逆ですね。臍静脈に酸素や栄養素が沢山あり、臍動脈に
老廃物があります。静脈が2本で動脈が1本なのも、栄養が沢山
欲しいからね。
10:○ 左心は肺から血液が戻ってくるので、そこの機能が低下すると
肺の方に血液が溜まり、排水腫になったりします。